西洋占星術:第三回 「サイン」

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今回は「サイン」を取り上げようと思います。

サインは普段耳にする「星座」のことです。
ただし、正確には両者は異なる存在です。

星座は夜空を見上げた際に実際に存在する恒星の並びだとかをそう呼ぶわけですが、
サインは春分点を基準に黄道を12等分したもののそれぞれをそう呼びます。

短期間で考えれば両者はそう違わないのですが、地球の歳差運動の影響で春分点が
星座に対して年々少しずつずれていくため実は別ものです。

実在の天体を基準とする星座に対して、サインは概念上の存在というわけです。
そして、下記の通り○○座のかわりに○○宮という呼び方をします。

①白羊宮 - 男性 - 活動 - 火
②金牛宮 - 女性 - 不動 - 土
③双児宮 - 男性 - 柔軟 - 風
④巨蟹宮 - 女性 - 活動 - 水
⑤獅子宮 - 男性 - 不動 - 火
⑥処女宮 - 女性 - 柔軟 - 土
⑦天秤宮 - 男性 - 活動 - 風
⑧天蝎宮 - 女性 - 不動 - 水
⑨人馬宮 - 男性 - 柔軟 - 火
⑩磨羯宮 - 女性 - 活動 - 土
⑪宝瓶宮 - 男性 - 不動 - 風
⑫双魚宮 - 女性 - 柔軟 - 水

占星術では、前回お話しした惑星がまず上記のどのサインに位置するのか、
という点を考慮します。

惑星が、感情や事象を象徴する存在とするならば、サインはそこに
「どのような(に)」といった色付けを与えているものです。

たとえば、人であれば意志が存在するのは当然ですが、それがどのような意志なのかという点について、意志を象徴する太陽がどのサインに位置するかによって判断するのです。

各サインには、その特徴を考えるために、
(ⅰ)男性・女性 ※2区分、
(ⅱ)活動・不動・変化 ⇒ クオリティ ※3区分、
(ⅲ)火・土・風・水 ⇒ エレメント ※4区分、

といった分類があります。

以下、かなり大雑把ではありますが、

(ⅰ)男性・女性はいわゆる男性的・女性的、陰陽といった傾向、
(ⅱ)活動・不動・変化は
  活動 ⇒ 創造・活動的
  不動 ⇒ 保守・安定的
  柔軟 ⇒ 変化しやすい
(ⅲ)火・土・風・水
  火 ⇒ 直観的
  土 ⇒ 知性的
  風 ⇒ 現実的
  水 ⇒ 感情的

などのように説明されます。

白羊宮の太陽であれば、活動的で直観的な行動様式などのように解釈される訳です。
もっとも、これはかなり話を単純化した場合であり、
象徴体系の解釈の仕方は、読み手の人生経験や考え方が深く関係していることは
言うまでもありません。

またサインの名称の由来になったギリシャ神話などをひも解くことで、
各サインの性格を知る手助けになります。

各サイン別の詳しい特徴などはここでは割愛しますが、
サインを語る上でも、ある種の秩序だった体系が存在することが
おわかりいただけるのではないでしょうか。

12のサインに2区分・3区分・4区分という上記の分類は、
円を等分する幾何学的な分類と考えることができ、幾何学や数が象徴する意味などは
占星術に大いに関係があります。

わかりにくかったかもしれませんが、今回はここまでです。

ではまたの機会に。