おすすめミュージカル

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今回はおすすめのミュージカル「ハミルトン」をご紹介します。
2015年からブロードウェイで上演され、翌年にはブロードウェイ最大の演劇賞であるトニー賞の記録を塗り替え、全米ツアーをするほどの大ヒットとなりました。
本編の舞台は映像化され、現在はディズニー+でみることができます。

物語は、アメリカ初代大統領のジョージ・ワシントンの右腕と言われたアレクサンダー・ハミルトンの生涯を描いた、いわば伝記的な内容です。
しかしヒップホップの音楽と斬新な演出で、とっつきやすい作風になっています。

一番の魅力は楽曲たちで、作詞・作曲を「モアナと伝説の海」「ミラベルと魔法だらけの家」の音楽を作ったリン=マニュエル・ミランダが手がけています。
彼はこの作品で脚本と主演も務めており、多才すぎてすごいしか言えないです。

主人公ハミルトン、そしてアメリカ建国についての歴史的な話を軸にしつつも、その周りの人々の心情も鮮やかに表現しています。
個人的に好きなシーンは、ハミルトンに想いを寄せながらも自分の立場をわきまえ身を引く女性、アンジェリカの「Satisfied」という曲の場面です。

直前の場面では彼女の妹がハミルトンに恋に落ちてから結婚するまでをとにかくハッピーな楽曲で描いていますが、この曲では全く同じシーンが姉のアンジェリカの目線で切ないメロディーに乗せて語られます。

曲の冒頭、「rewind(巻き戻せ)」という歌詞と回し舞台によって「時間の巻き戻し」と「音楽プレーヤーが逆回転する様子」が表現され、一気に切ない彼女の心情へと引き込まれます。
聡明ゆえ何事も客観的に考えてしまう彼女の視点が、盲目的な妹と対照的で、なんとも切ないです。アンジェリカ役のレネイ・エリース・ゴールズベリイの芯のある力強い歌声もとても魅力的です。

視聴方法が限られるのでおすすめがしづらいのですが、気になった方は是非みてみてください。