先日、京都競馬場にて「第80回菊花賞」が行われました。
優勝したのはワールドプレミア号、その手綱を取っていたのは武豊騎手でした。
競馬は知らなくても武豊は知っているという人は多いのではないでしょうか。
彼はこれまで数々の記録を打ち立てています。
JRA史上最多通算勝利数、GI史上最多勝、騎手大賞史上最多受賞等々、枚挙に暇がありません。
プロ野球でいえば、沢村賞を10回獲った、首位打者あるいは最多勝のタイトルを20回獲った、というぐらいのレベルだといえばそのすごさがお分かりいただけるのではと思います。
これほどの実績を残せた秘訣とは何か。
もちろん天賦の才があってのものでしょう。
ですが、真の理由は天才的な技術よりも努力による面が大きいように思います。
武騎手は自らプロデュースしたジムで体を鍛えています。
そこでのトレーニングで鍛えられた体幹やバランス感覚は他の騎手のそれを遥かに上回っており、実際のレースにも活かされています。
武騎手は現在50歳。
普通ならもう引退、現役であっても第一線からは離れている年齢ですが、彼はいまだに最前線に立っています。
こうした日々のメンテナンスが今も衰え知らずの実績を残す要因の一つなのだと思います。
また武騎手は海外にも非常に強い関心を持っています。
若いころから積極的に遠征を行い、アメリカ、フランス、イギリス、と世界各国を渡り歩きました。
一時期フランスを中心に騎乗していたこともあります。
今でこそ日本の騎手や馬が外国へ行くのは珍しいことではありませんが、武騎手はその先駆けでした。
今年は何度か海外からの騎乗オファーを受けていますが、こちらは日本人ではめったにないことです。
デビュー時の成績が示す通り才能も豊かだったのでしょう。
ですが、その才能を腐らせることなく、伸ばす努力をずっと積み重ねてきたからこそ数々の金字塔が、誰にも負けないほどの存在感が彼に備わっていったのだと思います。
そういえばあのイチローも子供のころは365日の内360日は練習していたといいます。
歴史に名を残す人は才能も努力も桁違いなんですね。
私には特に才能などありませんが、驕ることなく努力を続けるという点は見習わなければならないなあと感じる今日この頃です。