ランチェスター戦略とタイマン

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ランチェスター戦略をご存じでしょうか。


経営を勉強した方は、知っている、知らなくともその名前を聞いたことがある方は多いと思います。しかしながら、それが企業内の全員に浸透しているのかはどうでしょうか。


ランチェスター戦略とは、日本人の「田岡信夫」氏によってランチェスター法則を企業戦略として再構築されたものだそうです。


ランチェスター法則とは、第一次世界大戦中に英国の航空工学の研究者F.W.ランチェスターによって、空中戦をシミュレーションすることで発見された法則で、簡単に紹介すると武器の性能が同じであれば「多勢に無勢」「数が多い方が勝ち」です。


私が子供の頃は、喧嘩するのは一騎打ち(タイマン)でないと卑怯だと教えられてきましたが、いざ社会に入ってみれば、企業は勝ち残るために卑怯(?)な数の原理を使って戦かっているようです。
もちろんライバルに負ければ成長は望めないのだから勝ち続けることが企業がとるべき行動である以上、正しい戦略であると思います。(私個人、多人数で少人数を木っ端みじんにやっつけなさいとは、教えられたことはありませんが。。。)


また、先ほど「武器の性能が同じであれば」と前置きをしていますが、今度は同人数であれば性能が勝る方が勝つということです。
私たちソフトウェア業界の性能とは、何でしょうか。使っているツールであるかもしれませんし、個々の能力であるかもしれません。
では、中小企業が大企業に勝つためにはどうしたらよいのでしょうか、数の原理では負けてしまいます。

そのためには、「選択」と「集中」と「能力向上」が大事なことになってくると思います。差別化を図るために選択し、そこに集中的に能力のあるものを投入することで、ある範囲ではシェア1位を目指せます。


それは、どのような差別化がよいのでしょうか。
「品質」なのか「価格」なのか「サービス」なのか、何を差別化することが企業の強味になるのか。
その強味をどうやって集中させるのか。他より能力(武器性能)を上げるためにはどのようにしたらよいのか。


大企業はこのような考えを企業内の全員に浸透させることは、難しいでしょう。
中小企業だからこそ、こういった考えを浸透させ一致団結することは大企業より容易だと思います。
それは、中小企業の強みであるとも考えられます。
そうなれば、「大企業の考えない一人」対「中小企業の考える多数」であれば、ランチェスター戦略における数の法則から、大企業にも勝てることができるかもしれません。


なお、ランチェスター戦略については、第一法則、第二法則や計算式まであります。興味がある方は調べていただければと思います。

「言うは易く行うは難し」ですが、「塵も積もれば山となる」です。「選択」「集中」「能力向上」について、少しずつでも考えてみてはいかがでしょうか。